外壁塗装を検討して見積書を取ってみると、「あれ?同じぐらいの大きさの家なのに、金額が違う!」と感じることがあります。単純に「建物の大きさ=価格」ではないのが外壁塗装の難しいところです。では、見積り額を左右する主なポイントを見ていきましょう。
建物の延べ床面積が同じでも、外壁の面積は必ずしも同じではありません。
たとえば、同じ30坪の住宅でも、平屋と2階建てでは壁の面積が大きく異なります。また、外壁の凹凸が多いデザインやバルコニー、出窓が多い場合は塗る面積が増え、足場の組立も複雑になるため工事費が上がります。
見積書では「外壁実測面積」に基づき計算されるのが基本です。
外壁の材質は、サイディング・モルタル・ALCパネルなど様々です。
材質によって必要な下地処理や使う塗料の種類が変わります。たとえば、モルタル壁はひび割れ補修が必要になる場合が多く、ALCは防水性の高い下塗り材が必須です。また、既存の塗膜の劣化が激しい場合は、高圧洗浄だけでなくケレン作業や補修材の充填など追加工程が発生します。
塗料のグレードは見積金額に大きく影響します。
アクリル → ウレタン → シリコン → フッ素 → 無機塗料の順に耐久性が高くなり、価格も上がります。
「長持ちする塗料は高額」ですが、耐用年数が長い分、塗り替え回数を減らせるので長期的にはコスト削減につながることもあります。
外壁塗装には必ず足場が必要です。足場費用は建物の高さや形状で変わり、同じ面積でも高低差や隣家との距離によって価格が上下します。また、養生作業(窓や植栽の保護)や、雨樋・破風板など付帯部分の塗装範囲も金額を左右します。
同じ工事内容でも、業者によって見積りの組み方やサービス範囲が違います。
・補修作業をすべて別途計上する業者
・下地処理を基本料金に含む業者
・保証期間やアフターメンテナンス込みの業者
などがあり、単純比較ができないこともあります。