「100年住宅」というフレーズ、最近よく耳にしますよね。ハウスメーカー各社が“世代を超えて住み継げる家”をアピールしているのは素晴らしいこと。でも、100年経っても外壁が塗り替え不要なんてことはあり得ません。なぜなら、**外壁塗装は“半永久”ではなく“消耗品”**だからです。ここでは、塗料ごとの耐久年数とメンテナンスのタイミング、そして少しでも長く美観と防水性を保つコツをお伝えします。
外壁塗装の主な目的は「美観の保持」と「建物を風雨・紫外線から守る防水バリア」の二つ。塗膜が劣化すると外壁材が直接ダメージを受け、ひび割れ・雨漏り・内部腐食など深刻なトラブルを引き起こします。
塗装の寿命=家そのものの寿命と言っても過言ではありません。
塗料の種類 |
一般的な耐久目安 |
特徴 |
100年住宅に向けたポイント |
アクリル |
5〜7年 |
低コスト/色数豊富 |
こまめに塗り替え前提。100年で15回超の再塗装が必要 |
ウレタン |
8〜10年 |
ほどよい価格/弾性あり |
100年なら10回前後の改修。コーキング併用で防水◎ |
シリコン |
12〜15年 |
コスパ抜群/汚れに強い |
標準仕様。100年で7〜8回の塗り替え計画が現実的 |
ラジカル制御型 |
14〜17年 |
紫外線劣化を抑制 |
長期的に塗り替え回数を減らせる注目株 |
フッ素 |
18〜20年 |
高耐候/艶が長持ち |
100年で5〜6回。高層や海辺の住宅にも◎ |
無機ハイブリッド |
20〜25年 |
超耐久/親水効果 |
100年住宅と相性良。4〜5回で済むが初期費用高め |
※上記はあくまで目安。立地(海沿い・山間部・積雪地)、外壁材、施工品質、そして日常のメンテナンスで+−3年程度の差が出ます。
100年間での総塗り替え回数をシミュレーションすると、費用面も期間も大きな差が見えてきます。