外壁や屋根の塗装、リフォーム、設備の交換など、大きな工事を検討される際には、まず「見積もり」を依頼される方が多いでしょう。しかし、見積もりを取ってからしばらく時間が経ってしまい、いざ工事を本格的に考え始めたときに「この見積もり、まだ使えるのかな?」と疑問に思われる方も少なくありません。
今回は、「1年前に見積もりを取ったが、そろそろ施工を考えている。再度、見積もりは必要なのか?」という疑問にお答えします。
一般的に、工事やリフォームの見積もり書には「有効期限」が記載されています。多くの場合、その有効期限は1ヶ月から3ヶ月程度。これは、建材や人件費の価格変動、施工スケジュールの空き状況などが頻繁に変わるためです。
1年前の見積もりとなると、すでに有効期限を大きく過ぎている可能性が高く、現時点の価格や条件とズレがある可能性が非常に高いと言えます。
① 資材費・人件費の変動
近年、建築業界では原材料の価格上昇が続いており、それに伴って工事費用も変動しています。例えば、外壁塗装に使用する塗料や足場の設置にかかる費用、あるいは職人さんの人件費なども、1年前とは異なっている可能性が高いです。
② 建物の劣化状況の変化
1年という時間は、建物にとって小さくありません。特に外壁や屋根は日々、紫外線や雨風にさらされています。1年前には見られなかったクラック(ひび割れ)やカビの発生、雨漏りの兆候が現れている可能性もあるため、現地調査を再度行い、現状に合った正確な見積もりを作成する必要があります。
③ 工事内容や希望の変更
見積もりを取った当初と、現在ではご自身のご要望や生活状況が変わっていることもあります。例えば、使用する塗料をより高性能なものにしたい、別の色にしたい、あるいは他の箇所の補修も追加したいなど、当初のプランに変更が生じることも考えられます。
再見積もりは無料で対応してくれる業者も多い
「再度見積もりを依頼すると、費用がかかるのでは?」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、多くのリフォーム業者や塗装業者では、見積もりは無料で対応してくれます。
その際には、1年前の見積もり書を持参することで、以前のプランと比較しながら相談でき、よりスムーズに話が進みます。
1年前の見積もりは、すでに有効期限が切れており、現在の状況に合っていない可能性が高いです。安心・安全・納得のいく工事を実現するためには、再度見積もりを取り直すことを強くおすすめします。
また、信頼できる業者であれば、見積もりの再発行や相談にも丁寧に対応してくれますので、遠慮せずに連絡してみましょう。時間が経ったからこそ、より良い提案が受けられる可能性もありますよ。