外壁塗装を検討していると、「2回塗りです」「当社は3回塗りを基本としています」など、業者によって施工方法に違いがあることに気づく方も多いでしょう。では、実際に2回塗りと3回塗りではどのような違いがあるのでしょうか?そこで、それぞれのメリット・デメリットを交えて、外壁塗装の塗り回数が与える影響について詳しく解説します。
まず結論から言うと、外壁塗装の標準的な施工は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りが基本です。それぞれの役割は以下の通りです。
この3層構造によって、塗膜の密着力や耐久性、美観の持続性が確保されるのです。
■ 2回塗りとは?
一方、2回塗りは「下塗り+上塗り(または中塗り+上塗り)」という形が一般的です。たとえば、塗装面の状態が良好で下地処理が最小限で済む場合や、予算重視の簡易施工として提案されることがあります。
しかしこの場合、以下のようなリスクが伴います。
安く済ませたいというニーズには応えられますが、長い目で見るとコストパフォーマンスが悪くなる可能性があります。
外壁は日々、紫外線・雨風・排気ガスなどの過酷な環境にさらされています。だからこそ塗膜は「厚み」「密着力」「耐候性」の3つを兼ね備える必要があります。
3回塗りは、それぞれの層が特定の役割を持ち、最終的に強固な塗膜を形成するため、塗料本来の性能を最大限に発揮できるのです。特に高耐久塗料(フッ素や無機系塗料)を使用する場合、その性能を活かすには規定通りの3回塗りが不可欠です。
業者の中にはコスト削減や工期短縮を目的に、3回塗りと説明しながら実際には2回しか塗っていないケースもあります。こうした手抜き工事を防ぐには、以下のポイントを確認しましょう。
誠実な業者であれば、これらの対応にもきちんと応じてくれるはずです。
外壁塗装は見た目の美しさだけでなく、住まいを守るための重要なメンテナンスです。確かに2回塗りは費用面では魅力的に映るかもしれませんが、塗膜の耐久性や仕上がりの質を考えると、やはり3回塗りが安心・安全です。
塗装の際は、「なぜこの回数なのか?」「どんな塗料を使うのか?」といった根拠を業者にしっかり確認し、納得のいく選択をしましょう。大切なお家だからこそ、見えない部分までしっかりこだわりたいですね。